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SONGS「椎名林檎・第二夜」 [TV]

椎名林檎第二夜は大人計画主宰の松尾スズキとの対談。共に縁の深い福岡を歩き、中州のとある屋台にて、物作りについての議論が交わされた。

互いのことをほめそやしすぎている気配も若干あったような気がするが、印象に残ったのは、椎名林檎の「流行」を聞いて、松尾スズキが妄想しながら物語を組み立てていく場面。彼によると、「流行」の中にいる女は立川の昼キャバに勤める女。そこに秋葉原でメイドカフェの店長をやっている男が訪れて、その女と恋仲になり、秋葉原の店で働くよう誘う。女はそこでしばらく働くが、客層がオタクばかりで水が合わず、その秋葉の店長とは付き合いつつも、元いた立川へ戻っていく・・・ということらしい。

自分は大人計画の舞台を残念ながら見たことがないのだが、番組中の林檎は、観客がこれぞ松尾スズキ(大人計画)の世界観と一言で済ませてしまうものは、彼自身が1つ1つ目を配り、自らの手を汚してきているもので、それ自体が尊いものなのだ、と言っていた。

また松尾スズキの言うには、椎名林檎の音楽は「本質」(ここでは人間の本当の部分を吐き出したいという欲望と語られたもの)に迫ろうとしているもの(なのでは?)ということだそうだ。多分この二人は互いに完璧主義者であって、そういう「本質」的なものを常に手を抜かずに追い求めているのだろう。つかもうとする先に何があるのかは分からないけれど。

曲目は「密偵物語」・「流行」・「歌舞伎町の女王」・「旬」の4曲。
「密偵物語」はCD音源では服部隆之がコンダクトしているが、番組では斉藤ネコが指揮。アルバムの中ではもっとも個性的と言ってもいいくらいの、スピーディな、まるでアニメのルパン三世の中で使われてもおかしくない、ビックバンド形式のジャズナンバーだ。

「流行」では第一夜で「罪と罰」を演奏したメンバーに、CDでもラップをするマボロシのMUMMY-Dが加わる、後半の林檎のフェイクはすごい。

「歌舞伎町の女王」は堀江博久等「ありあまる富」のメンバーで。原曲よりも少しテンポを落としたメロウなロックグルーヴに。

そして最後は「旬」。斉藤ネコ指揮による、ピアノと弦楽オーケストラと一緒に。市川秀司(ピアノ)やこの弦楽グループの中に金原千恵子ストリングスがいたりして豪華なメンバーが揃っており、ダイナミックな、番組のラストにふさわしいパフォーマンスとなった。

http://www.nhk.or.jp/songs/ SONGSサイト。

http://www9.big.or.jp/~otona/ 大人計画オフィシャルサイト。
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コメント 2

ナギ

流行、かっこいいですよね。
松尾スズキさんの解釈も面白かった。
林檎さんの詞はなかなか難解ですが
彼のように、正しいか正しくないかは別として
ストーリーをいろいろ想像するのも
楽しそうですよね。

密偵物語は、真夜中は純潔の続編的なものということですが超早口の英語が
なんとも気持ち良い!!(笑)

歌舞伎町はさらにアダルトなアレンジでしたし、旬はもう私の中で名曲です。


改めて、とても豪華な番組でしたね。
by ナギ (2009-07-09 12:13) 

junper

>ナギさんへ
SONGS、2週ぶち抜き、豪華でしたね~。あれだけテレビで椎名林檎の生演奏を堪能できることはないですよね。
ホントNHKも何考えてるんでしょうね(笑)


by junper (2009-07-13 00:03) 

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