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椎名林檎 ○生林檎博'08 ~10周年記念祭~@さいたまスーパーアリーナ [LIVE!LIVE!]

11月28日、29日、30日の3日間で行なわれた、椎名林檎、(丸)生林檎博'08~10周年記念祭~へ。

林檎のデビュー10周年を記念して行なわれたライブは、文字通り10年の歩みを振り返る、豪華なサプライズづくしのライブとなった。

ステージの真ん中は大きくくぼんでいて、オーケストラピットのようになっており、ここに斉藤ネコが指揮する林檎祭記念楽団なる総勢68人!のフルオーケストラがすっぽり収まった。
バンドのサポートメンバーは、お馴染みの亀田誠治に加え、「無罪モラトリアム」等初期の作品に参加した河村"カースケ"智康、名越由貴夫(エレキギター)という布陣。(なおエルトン永田(ピアノ)、三沢またろう(パーカッション)等も参加したが、こちらはオーケストラピット内に入っていた様子)

まずファンにとって嬉しかったのは、久しぶりにデビュー当時の楽曲をたっぷりと、オリジナルアレンジで聞かせてくれたことだったのではないだろうか。「ここでキスして」、「本能」、「ギプス」、「闇に降る雨」等は時にサンプリングしたバックトラックを下地としながら、デビュー当時のパワフルなバンドグルーヴとゴージャスなオーケストラ演奏がアドオンされた。

無論オーケストラの豪華な演奏をふんだんに使ったアレンジも印象的だ。「平成風俗」の「シドと白昼夢」、「ギャンブル」「錯乱」はもちろん、「歌舞伎町の女王」や「罪と罰」もがらりと雰囲気を変え、とりわけ「罪と罰」はまるでハリウッド映画の音楽のような仕上がりに。「歌舞伎町の女王」では口笛とハープのユニゾンが印象に残る。

また10周年ならではの数々の演出も忘れられない。「すべりだい」では椎名林檎がキーボードを弾くとバンドメンバーのいるステージが回転し始める。メンバーが全て逆向きになるといつの間にかそこには小さなキッチンがあり、"りんご"と"包丁"が用意されている。ここでプレイされたのは「浴室」。Bメロ~どうか見捨てたりしないで~のフレーズと一緒にりんごを乱切りする様は実に林檎らしい演出。彼女には何故か刃物がよく似合う。
そしてライブの終盤の「御祭り騒ぎ」ではダンサーの他に阿波踊りの団体、こちらも50名近くいたのでは?が登場し曲に合わせて阿波踊りを披露する場面も。

「この世の限り」では実兄の椎名純平が登場。「オニオンソング」と合わせて2曲を歌い上げた。大きなホールの為、息が合ったハーモニーとまでは行かなかったが、生では滅多に見ることのできない兄妹の共演であった。

この日の最大のサプライズはやはりステージの終盤に差し掛かる時に行なわれた「林檎の芯」だろう。ステージの中央と左右に設置されたスクリーンを使って、林檎の生い立ちをスライドショー方式で紹介する、というコーナーだったのだが、突然子供の声でナレーションが入った為、会場内も一瞬おやっ?となる空気だったのだが、すぐに自己紹介があり、7歳になる椎名林檎の息子の声ということが判明!
「今年は10周年だけでなく母も30周年を迎えて、なにやらめでたいかぎりです」というような事等を話しスライドに合わせて、幼少の林檎のエピソードを一生懸命披露していき、会場は和やかな雰囲気に包まれた。

この日の林檎はアンコールも含めて衣装替えも5回あったのだが、なかでもオープニングで身に着けていた鹿の角に綿を巻いたようなヘッドドレスは強烈なインパクトがあった。特にアンコールで判明したことであるが、ほほをいつも以上に赤く染めていたおり、これはもしかすると幼少の頃に病気がちでほほが赤かったためにりんごと渾名を付けられた、という名前由来のエピソードと関係があったのかもしれない。

アンコールでは「正しい街」・「幸福論(悦楽編)」という初期ライブの定番とも言える楽曲を演奏。これもファンにはたまらない演出であった。ダブルアンコールでは7歳の時に作った処女作「みかんのかわ」(10秒くらいの短い曲)、そしてこの日の為に作ったという「余興」を演奏。10周年として振り返るだけではなく、来年以降も精力的に活動していくことへの強いメッセージを示し、すべて終了と相成った。

http://sankei.jp.msn.com/entertainments/entertainers/081201/tnr0812010841005-n1.htm オープニングの奇抜な衣装等を含めた写真がいくつか掲載されています。


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  • 出版社/メーカー: EMI MUSIC JAPAN
  • メディア: DVD



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コメント 3

mike

私は最終日のみ参加しましたが、400レベルの最後列に近い場所だったのでスクリーンとか見づらかった。その代わりにオケピの様子とかははっきり見れました。サブのE.Gt.もいたけど、誰だったんでしょうか?
バンドサウンドの曲もほとんどオケが参加していてちょっと違和感はあったり、その分厚いサウンドに合わせたのか林檎の声も唸るような歌い方が多かったのが少し残念だったな。
by mike (2008-12-04 20:42) 

ナギ

いつかチケットが高くて行けないといいましたが
ヤフオクなどで少しだけ安く出てたりして
ぎりぎりまで散々悩んだのですが
さいたまスーパーアリーナの広さ(人が入りすぎる)など考えて
泣く泣くあきらめました。

林檎の芯はすごく見たかった!!!
息子さんのナレーションとても興味ありました
あと林檎を刻むところとか。笑
ほかのサイトなどでセットリストもチェックしましたが
やっぱり行きたかったなぁと思いました;

DVDが出るみたいなので、そちらを必ずゲットしたいと思いますw
by ナギ (2008-12-04 20:54) 

junper

>mikeさんへ
コメントありがとうございます。
もう一人のギタリストですが、僕もスタッフロールで確認しようとして見逃してしまいました。アルバム「平成風俗」に参加している人じゃないかなぁと思ったんですけど。
僕はオリジナルアレンジの楽曲にオーケストラが入ったのは肯定的です。そういう違和感は好きです。あと多分これが椎名林檎の現在形なのだと思います。
歌に関してはPA的な問題ですけど、ちょっと立ちすぎていたように思います。あと僕は200レベルとアリーナだったのですが、聞いた場所によってもかなり違って聞こえました。

>ナギさんへ
コメント+nice!ありがとうございます。
チケットは最終的に結構余っていたみたいですね。mixiとかでもチケット譲りますメッセージの量が圧倒的でした。

2009年3月にDVDリリース予定です。息子さんのナレーション、りんごの場面も面白かったですけど、10周年らしくいろいろな演出がなされているので、見ごたえのある映像に仕上がるんじゃないかと思います。是非ゲットしてください(笑)


by junper (2008-12-07 00:06) 

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