COUNTDOWN JAPAN 09/10@幕張メッセ [LIVE!LIVE!]
今さらながらだが、昨年の12月30日に行ったCOUNT DOWN JAPAN 09/10について書こうかと思う。間が空いてしまったので、印象に残ったことをメモ的な感じで。
ロックインフェス同様、このカウントダウンも年々規模が大きくなっているようで、僕が以前行った時には飲食ブースの一角に設置されていたDJエリアが、今回は幕張イベントホールを使用しASTRO ARENAとして地続きの別会場となっていた。時間の関係で行くことはできなかったが。
僕が見たアーティストは、フジファブリック、安藤裕子、東京事変、サカナクション、の4アーティストをフルで、あとはチラ見でOGRE YOU ASSHOLEとカジヒデキ。以下おのおののアーティストのライブの感想などを書いておく。
1.フジファブリック
ボーカル&ギターの志村正彦の急死を受け、オープニングの前説(のようなもの)では渋谷陽一が音頭をとって1分間の黙祷が捧げられた。
彼らが演奏する予定だったEARTHSTAGEの舞台では、照明や楽器がそのままセットアップされ、当日予定していたセットリストにの通りに過去の映像が流された。
音が鳴り始めると、周囲からは嗚咽が。その感情の渦のようなもののせいもあるが、自分もいつの間にか溢れる涙を抑えきれなくなってしまっていた。あんなに泣くことってなかなかないかもしれない。そしてたとえようもない喪失感をあらためて感じたのだった。
フジファブリックでフェスといえば、自分はこの曲のイメージかな。この日は1曲目でした。
2.安藤裕子
今回のテーマは、普段ライブではやったことのない曲をやる、ということだったそうなのだが、その中でも「雨月」をやってくれたのは個人的にすごく嬉しかった。僕が彼女の曲を聞くきっかけになったのはアルバム「and do,record」の「ドラマチックレコード」という曲だったのだが、これと一緒に収められていたロッカバラード的な曲が「雨月」だった。多分「ドラマチックレコード」しか耳に残らなかったら、僕はここまで安藤裕子を聞き続けなかったのではないかと思う。
「and do,record」は名曲ぞろいのアルバムなので、安藤裕子ファンならずとも是非オススメしておきたいアルバムだ。ただし、CCCDなんだけど。
3.東京事変
フェスの会場内では、そこかしこで事変がとか林檎が、という声が聞こえてくるのだが、ファンならずとも椎名林檎というある種のカリスマを一目みたい、という人は結構多いようだ。確かに彼女から放たれるオーラ(のようなもの)はすごいと思うけど。
会場の音質のせいもあるかもしれないが、正直演奏は全体的に噛み合っていない感じで、少し拍子抜けした感覚。本来のクオリティではなかったように思う。椎名林檎の声も序盤は出ていなかった感じがした。
東京事変で「ありあまる富」が演奏されたのは意外。ツアーでもやるのだろうか?
2月24日に発売されるニューアルバム「スポーツ」から2曲ほど披露された。いきなりで曲のイメージは掴みにくかったが、とにかくアルバムは楽しみ。5月のツアーまでには十分に聴きこみたい。
4.サカナクション
勢いとスケール感の大きさを十二分に感じることのできたライブ。前にも書いたが、従来あるトラックに生演奏のできる楽器で新しい音をアドオンしていく所が、バンドとしてのダイナミズムを体感でき、「ライブ」感があって面白い。
最終日ではなかったが、アンコールもかかった。曲は「ナイトフィッシングイズグッド」。クラシック的な豪華さと電子音のチープさがいりまじった、変わった曲だが、ある意味これぞサカナクション、といえる曲なのではないだろうか。
サカナクションのニューアルバムは3/17発売。4月から始まるツアーは最終日の5/15(土)、STUDIO COASTに参戦します!
COUNTDOWN JAPAN 09/10オフィシャルサイト。詳細のレポートはこちらで。
http://rijfes.co.jp/countdownjapan/0910/index.html
ロックインフェス同様、このカウントダウンも年々規模が大きくなっているようで、僕が以前行った時には飲食ブースの一角に設置されていたDJエリアが、今回は幕張イベントホールを使用しASTRO ARENAとして地続きの別会場となっていた。時間の関係で行くことはできなかったが。
僕が見たアーティストは、フジファブリック、安藤裕子、東京事変、サカナクション、の4アーティストをフルで、あとはチラ見でOGRE YOU ASSHOLEとカジヒデキ。以下おのおののアーティストのライブの感想などを書いておく。
1.フジファブリック
ボーカル&ギターの志村正彦の急死を受け、オープニングの前説(のようなもの)では渋谷陽一が音頭をとって1分間の黙祷が捧げられた。
彼らが演奏する予定だったEARTHSTAGEの舞台では、照明や楽器がそのままセットアップされ、当日予定していたセットリストにの通りに過去の映像が流された。
音が鳴り始めると、周囲からは嗚咽が。その感情の渦のようなもののせいもあるが、自分もいつの間にか溢れる涙を抑えきれなくなってしまっていた。あんなに泣くことってなかなかないかもしれない。そしてたとえようもない喪失感をあらためて感じたのだった。
フジファブリックでフェスといえば、自分はこの曲のイメージかな。この日は1曲目でした。
2.安藤裕子
今回のテーマは、普段ライブではやったことのない曲をやる、ということだったそうなのだが、その中でも「雨月」をやってくれたのは個人的にすごく嬉しかった。僕が彼女の曲を聞くきっかけになったのはアルバム「and do,record」の「ドラマチックレコード」という曲だったのだが、これと一緒に収められていたロッカバラード的な曲が「雨月」だった。多分「ドラマチックレコード」しか耳に残らなかったら、僕はここまで安藤裕子を聞き続けなかったのではないかと思う。
「and do,record」は名曲ぞろいのアルバムなので、安藤裕子ファンならずとも是非オススメしておきたいアルバムだ。ただし、CCCDなんだけど。
3.東京事変
フェスの会場内では、そこかしこで事変がとか林檎が、という声が聞こえてくるのだが、ファンならずとも椎名林檎というある種のカリスマを一目みたい、という人は結構多いようだ。確かに彼女から放たれるオーラ(のようなもの)はすごいと思うけど。
会場の音質のせいもあるかもしれないが、正直演奏は全体的に噛み合っていない感じで、少し拍子抜けした感覚。本来のクオリティではなかったように思う。椎名林檎の声も序盤は出ていなかった感じがした。
東京事変で「ありあまる富」が演奏されたのは意外。ツアーでもやるのだろうか?
2月24日に発売されるニューアルバム「スポーツ」から2曲ほど披露された。いきなりで曲のイメージは掴みにくかったが、とにかくアルバムは楽しみ。5月のツアーまでには十分に聴きこみたい。
4.サカナクション
勢いとスケール感の大きさを十二分に感じることのできたライブ。前にも書いたが、従来あるトラックに生演奏のできる楽器で新しい音をアドオンしていく所が、バンドとしてのダイナミズムを体感でき、「ライブ」感があって面白い。
最終日ではなかったが、アンコールもかかった。曲は「ナイトフィッシングイズグッド」。クラシック的な豪華さと電子音のチープさがいりまじった、変わった曲だが、ある意味これぞサカナクション、といえる曲なのではないだろうか。
サカナクションのニューアルバムは3/17発売。4月から始まるツアーは最終日の5/15(土)、STUDIO COASTに参戦します!
COUNTDOWN JAPAN 09/10オフィシャルサイト。詳細のレポートはこちらで。
http://rijfes.co.jp/countdownjapan/0910/index.html
灰緑のVEST10~灰緑の「110番deビックバン!」世界がゆっくり眠る方法~@下北沢シェルター [LIVE!LIVE!]
少し前の話。
次のいつあるかとも分からないワンマンまではお預け、と思っていたモーモーのライブだが、友人のお誘いにより、あっさり参戦することになった。
それは1/10(日)下北沢シェルターで行なわれた、灰緑というバンドの主催イベント。共演はモーモールルギャバンの他、なんと向井秀徳(!)という豪華な組み合わせ。
トップバッターはモーモールルギャバンから。都合により1曲目の「細胞9」の終わりくらいから聞くことになってしまった。シェルターの入口ドアを開けると、ホールは既にすし詰めの状態で、前は何も見えない状態。向井人気か。
パンツ一丁で歌うゲイリーも、ユコの顔もあんまり見ることができなかったのは残念。ただ少しだけ見ることのできたユコの表情、それは思いっきり幸せそうな顔でシャウトしている所だった。
音の印象としてまず感じたのは、とにかくクオリティが高い!ということ。歌詞とか曲全体で見ると、ちょっと色物系のバンドに見える(無論そういう要素もある)が、プレイ自体は結構きっちりという感じで・実の所ゲイリー・ビッチェ自体は真面目な人なんだろうなと感じた。それにしてもよくあれだけのドラム叩いていて歌うよな・・・。
MCは関西人的なノリ。ゲイリーの変態キャラ(?)も面白い。ちなみに「野口、久津川で爆死」の野口はモーモールルギャバンの元メンバー(現在は司法試験を受けている?(もしくは受けた)だそうで、そいつさえいればドラムを叩かずにもっとすっきりとした(スタイリッシュな)音楽や歌をやることができたのに・・・という野口への怨み節の歌なんだそうだ。
ゲイリーはMCで今日は演奏長めといったが、(演奏した曲は全部で7曲)もっと長い時間で、そしてもう少し手前で見てみたい・・・。
セットリスト:
細胞9
琵琶湖とメガネと君
POP!烏龍ハイ
ユキちゃん
野口、久津川で爆死
愛と平和の使者
サイケな恋人
続いての登場は向井秀徳アコースティック&エレクトリック。というわけでエレキ1本、1人での登場となったわけだけど、ZAZEN BOYSのアンサンブルの様式美的なリズム要素はない代わりに、一層エレキギターのリフがインパクトを与えるようになっているように感じた。
「まつりスタジオから~シモキトゥーザワへ」というオープニングの下りは誰もが失笑気味だったが、ある意味それが笑いを取りに行っているのか、向井自身の自然な行為なのか分からないまま、どんどん進んでいくにつれ、向井ワールドの中にいつのまにかひきずり込まれていく。こちらも6、7曲くらいだったか、あっという間の時間だった。
セットリスト(※あるWebサイトを参考にさせてもらいました。正確性には欠けます):
Delayed Brain
感覚的にNG
性的少女
Young girl 17 Sexually knowing
The Days Of NEKOMACHI
water front
トリはこのイベントの主催者である灰緑。このバンドの音楽を聞いた率直な感想は、小学生が作るめちゃくちゃ字余りな替え歌の類を大人になってもやっている、ということだ。
僕は彼らの笑いのセンスにハマらなかったので、正直どうなのこれ?と思ってしまい、彼らの深遠というか隠されたメッセージまで辿りつけなかった・・・しかし日本の誰かがきっとたどり着いてくれることと思います(丸投げ)
少なくとも僕は彼らを下北沢から一歩も出すべきではない。そしてそのままアンダーグラウンドな世界に沈んだままでいて欲しい、と心底願っている(?)。
次のいつあるかとも分からないワンマンまではお預け、と思っていたモーモーのライブだが、友人のお誘いにより、あっさり参戦することになった。
それは1/10(日)下北沢シェルターで行なわれた、灰緑というバンドの主催イベント。共演はモーモールルギャバンの他、なんと向井秀徳(!)という豪華な組み合わせ。
トップバッターはモーモールルギャバンから。都合により1曲目の「細胞9」の終わりくらいから聞くことになってしまった。シェルターの入口ドアを開けると、ホールは既にすし詰めの状態で、前は何も見えない状態。向井人気か。
パンツ一丁で歌うゲイリーも、ユコの顔もあんまり見ることができなかったのは残念。ただ少しだけ見ることのできたユコの表情、それは思いっきり幸せそうな顔でシャウトしている所だった。
音の印象としてまず感じたのは、とにかくクオリティが高い!ということ。歌詞とか曲全体で見ると、ちょっと色物系のバンドに見える(無論そういう要素もある)が、プレイ自体は結構きっちりという感じで・実の所ゲイリー・ビッチェ自体は真面目な人なんだろうなと感じた。それにしてもよくあれだけのドラム叩いていて歌うよな・・・。
MCは関西人的なノリ。ゲイリーの変態キャラ(?)も面白い。ちなみに「野口、久津川で爆死」の野口はモーモールルギャバンの元メンバー(現在は司法試験を受けている?(もしくは受けた)だそうで、そいつさえいればドラムを叩かずにもっとすっきりとした(スタイリッシュな)音楽や歌をやることができたのに・・・という野口への怨み節の歌なんだそうだ。
ゲイリーはMCで今日は演奏長めといったが、(演奏した曲は全部で7曲)もっと長い時間で、そしてもう少し手前で見てみたい・・・。
セットリスト:
細胞9
琵琶湖とメガネと君
POP!烏龍ハイ
ユキちゃん
野口、久津川で爆死
愛と平和の使者
サイケな恋人
続いての登場は向井秀徳アコースティック&エレクトリック。というわけでエレキ1本、1人での登場となったわけだけど、ZAZEN BOYSのアンサンブルの様式美的なリズム要素はない代わりに、一層エレキギターのリフがインパクトを与えるようになっているように感じた。
「まつりスタジオから~シモキトゥーザワへ」というオープニングの下りは誰もが失笑気味だったが、ある意味それが笑いを取りに行っているのか、向井自身の自然な行為なのか分からないまま、どんどん進んでいくにつれ、向井ワールドの中にいつのまにかひきずり込まれていく。こちらも6、7曲くらいだったか、あっという間の時間だった。
セットリスト(※あるWebサイトを参考にさせてもらいました。正確性には欠けます):
Delayed Brain
感覚的にNG
性的少女
Young girl 17 Sexually knowing
The Days Of NEKOMACHI
water front
トリはこのイベントの主催者である灰緑。このバンドの音楽を聞いた率直な感想は、小学生が作るめちゃくちゃ字余りな替え歌の類を大人になってもやっている、ということだ。
僕は彼らの笑いのセンスにハマらなかったので、正直どうなのこれ?と思ってしまい、彼らの深遠というか隠されたメッセージまで辿りつけなかった・・・しかし日本の誰かがきっとたどり着いてくれることと思います(丸投げ)
少なくとも僕は彼らを下北沢から一歩も出すべきではない。そしてそのままアンダーグラウンドな世界に沈んだままでいて欲しい、と心底願っている(?)。
志村會@中野サンプラザ [LIVE!LIVE!]
志村會に行ってきました。昼の部(12:00~15:00)と夜の部(17:00~20:00)がありましたが、自分は夜の部の方に参加してきました。
中野サンプラザ。16:30くらいに到着したが、既に会場の内外に長い列ができていた。
会場内の詳細はナタリーの記事が詳しい。
http://natalie.mu/news/show/id/26607
入場すると、Message to Masahiko Shimuraと印刷されたメッセージカードが1枚渡され、そこに彼へのメッセージを書き、献花と共にステージ前に置いてあるギターケースに入れるという流れだった。
順番が近づいていくにつれ、自然と涙が溢れてくるのを、なんとなくの恥ずかしさから堪えていた。実の所、彼の追悼のために中野まで来た、という自分に酔っていたのでは?という思いがあったからだ。
献花をするステージの前に立つ時に思いついた言葉は「ありがとう」だった。
献花の順番を待つ間、メッセージカードに書くことが思いつかず、結局グダグダと色々なことを書いたが、この言葉をつぶやいた時に、あぁ自分はこれを伝えたかったんだなと思い、そしてなんとなく来てよかったと、その時に思えたのだった。
ロビー飾られていた志村使用のギター、エフェクター、アンプ、そしてマイクにかけられたイヤモニなど。これは撮影OKだったようなので(皆写真を撮っていた)、僕も撮影した次第。
お礼の品ということでもらったもの。志村會のチケット、そして白い封筒の中にはポストカードが入っていたが、これはライブ志村會参加特典ということになるので、封筒に入れたままの状態で撮影してみた。
中野サンプラザ。16:30くらいに到着したが、既に会場の内外に長い列ができていた。
会場内の詳細はナタリーの記事が詳しい。
http://natalie.mu/news/show/id/26607
入場すると、Message to Masahiko Shimuraと印刷されたメッセージカードが1枚渡され、そこに彼へのメッセージを書き、献花と共にステージ前に置いてあるギターケースに入れるという流れだった。
順番が近づいていくにつれ、自然と涙が溢れてくるのを、なんとなくの恥ずかしさから堪えていた。実の所、彼の追悼のために中野まで来た、という自分に酔っていたのでは?という思いがあったからだ。
献花をするステージの前に立つ時に思いついた言葉は「ありがとう」だった。
献花の順番を待つ間、メッセージカードに書くことが思いつかず、結局グダグダと色々なことを書いたが、この言葉をつぶやいた時に、あぁ自分はこれを伝えたかったんだなと思い、そしてなんとなく来てよかったと、その時に思えたのだった。
ロビー飾られていた志村使用のギター、エフェクター、アンプ、そしてマイクにかけられたイヤモニなど。これは撮影OKだったようなので(皆写真を撮っていた)、僕も撮影した次第。
お礼の品ということでもらったもの。志村會のチケット、そして白い封筒の中にはポストカードが入っていたが、これはライブ志村會参加特典ということになるので、封筒に入れたままの状態で撮影してみた。
もう一度紹介しておきたい2009年のCD5枚 [名盤]
いまさらながら、昨年購入したCDの中でどうしてももう一度紹介しておきたい音源を5枚選んでみました。正直このチョイスはちょっと自信ある(何に対してだかよく分からないが)。
僕はサウンドの好みからいって、シフォン主義よりこちらが好きです。「テレ東」めちゃくちゃはまったなぁ。
Babestarレーベルにいた(倉橋ヨエコと同じですね)というよしみで前々から聞いていたサカナクションだが、このアルバムから一気に垢抜けたというかスケールアップしたというか。「セントレイ」、「Ame(B)」、「ネイティブダンサー」、「アドベンチャー」等名曲揃い。今年3月に発売されるニューアルバムにも期待したい。
ついにメジャーデビューを果たしたschool food punishment。元々スケール感のあるサウンドメイキングをするので早くメジャーデビューして欲しい!と、ひそかに思っていた。テレビ版だけでなく、劇場版の主題歌も1(The King of Eden)、2(Paradise Lost)共に担当。1の方は既に発売済みだが、この「light prayer」という曲も疾走感溢れる感じが心地よい曲。2で流れる曲は3月に発売予定なので、要チェックだ。アルバムももう少しでリリースされるんじゃないかな。
ディストーションギターの音色とは対照的に、でも何故か全然負けない澄んだ声を持つ松木のボーカルとのミスマッチ感が素敵なピロカルピン。このアルバムに収録された「人間進化論」は是非いろんな人に聞いてもらいたい。特にこの曲は歌詞世界もシュールなのだが、ギターも負けず劣らず自由で変態な感じが面白い。
年内に記事には出来なかったけど、12月から1月現在にかけてもっともヘビロテしているアルバム。アルバムの題名の通り、おバカな、それこそ小学生の頃の替え歌のような歌詞世界(実は深い?)だが、70年代のサイケやプログレ、ファンク等を取り込んだサウンド・フレーズはすごくスタイリッシュだったりする。ちなみに汗だく&パンツ一丁で歌うゲイリー・ビッチェは暑苦しいが、キーボードのポック・ユコはかわいいです。なんだかバンド全体に規格外の匂いが漂ってる感じがする。
相対性理論「ハイファイ新書」
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: みらいレコーズ
- 発売日: 2009/01/07
- メディア: CD
僕はサウンドの好みからいって、シフォン主義よりこちらが好きです。「テレ東」めちゃくちゃはまったなぁ。
サカナクション「シンシロ(通常盤)」
- アーティスト: サカナクション
- 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
- 発売日: 2009/03/04
- メディア: CD
Babestarレーベルにいた(倉橋ヨエコと同じですね)というよしみで前々から聞いていたサカナクションだが、このアルバムから一気に垢抜けたというかスケールアップしたというか。「セントレイ」、「Ame(B)」、「ネイティブダンサー」、「アドベンチャー」等名曲揃い。今年3月に発売されるニューアルバムにも期待したい。
school food punishment「futuristic imagination」
- アーティスト: school food punishment,内村友美,Takkyu Ishino,江口亮
- 出版社/メーカー: ERJ
- 発売日: 2009/05/27
- メディア: CD
ついにメジャーデビューを果たしたschool food punishment。元々スケール感のあるサウンドメイキングをするので早くメジャーデビューして欲しい!と、ひそかに思っていた。テレビ版だけでなく、劇場版の主題歌も1(The King of Eden)、2(Paradise Lost)共に担当。1の方は既に発売済みだが、この「light prayer」という曲も疾走感溢れる感じが心地よい曲。2で流れる曲は3月に発売予定なので、要チェックだ。アルバムももう少しでリリースされるんじゃないかな。
ピロカルピン「落雷」
- アーティスト: ピロカルピン,松木智恵子
- 出版社/メーカー: グララーガ
- 発売日: 2009/08/05
- メディア: CD
ディストーションギターの音色とは対照的に、でも何故か全然負けない澄んだ声を持つ松木のボーカルとのミスマッチ感が素敵なピロカルピン。このアルバムに収録された「人間進化論」は是非いろんな人に聞いてもらいたい。特にこの曲は歌詞世界もシュールなのだが、ギターも負けず劣らず自由で変態な感じが面白い。
モーモールルギャバン「野口、久津川で爆死」
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: スリーディーシステム
- 発売日: 2009/11/11
- メディア: CD
年内に記事には出来なかったけど、12月から1月現在にかけてもっともヘビロテしているアルバム。アルバムの題名の通り、おバカな、それこそ小学生の頃の替え歌のような歌詞世界(実は深い?)だが、70年代のサイケやプログレ、ファンク等を取り込んだサウンド・フレーズはすごくスタイリッシュだったりする。ちなみに汗だく&パンツ一丁で歌うゲイリー・ビッチェは暑苦しいが、キーボードのポック・ユコはかわいいです。なんだかバンド全体に規格外の匂いが漂ってる感じがする。
サカナクション「アルクアラウンド」・くるりとユーミン「シャツを洗えば」 [CHECK!]
ご無沙汰していました。年末に引越しやなんやらがあり、PCが使えない時期があったりして、とにかくバタバタしていました。そういう合間ぬってCOUNT DOWN JAPANに行ったりもしていました・・・が、その辺りは近々に記事にしていきたいと思います。
それではまずは今年に入って購入した2枚を紹介。
今年ブレイク必至なサカナクションの新曲。昨年リリースされたシングル「セントレイ」に続くアッパーチューン。サビの高揚感もさることながら、イントロのKeyboardのフレーズや間奏など全編に渡って聞き所満載。
サカナクションの特長(テクノ的な打ち込みサウンド+ロックミュージックのダイナミック感+ノスタルジックなメロディライン)が十分に発揮されかつポップで売れ線にもばっちり乗っている。
なおカップリングには1シークエンス分のライブ音源も収録(ネイティブダンサー~セントレイ~アドベンチャー)。こちらもCDで聞く音とはまた違ったフレーズがアドオンされていたりして興味深い。こちらもオススメだ。
http://natalie.mu/news/show/id/26312
3月にはニューアルバムも発売。そしてその後は全国13都市を回るツアーも開催。初回生産盤にはツアーの抽選予約ができるご案内が封入されている(24日まで)ので、ライブに行きたい人はCDを即GETすべき。
アルクアラウンドPV。僕がいままで見たPVの中でも3本の指に入るくらいのかっこよさ。こちらも必見。
続いて紹介するのはこちら。
クレジットを見ると、曲を書いているのは岸田繁だが、くるり流のユーミンサウンドを目指したようなテイスト。ギターのリフが真ん中を貫いているものの、根っこはニューミュージック、な曲。明るいさわやかな曲で、これはやっぱりユーミンの歌声によるものが大きいように思う。途中でユーミンが主旋律をとるために転調したり、ブリッジ部分ではいきなりくるりっぽいメロディラインに落とし込んだりする所も色々と工夫されていて面白い。
このシャツを洗えば、パッケージとしては”書籍”として販売されており、CDショップではなく本屋で売っている。自分は有隣堂で買いました。
それではまずは今年に入って購入した2枚を紹介。
今年ブレイク必至なサカナクションの新曲。昨年リリースされたシングル「セントレイ」に続くアッパーチューン。サビの高揚感もさることながら、イントロのKeyboardのフレーズや間奏など全編に渡って聞き所満載。
サカナクションの特長(テクノ的な打ち込みサウンド+ロックミュージックのダイナミック感+ノスタルジックなメロディライン)が十分に発揮されかつポップで売れ線にもばっちり乗っている。
なおカップリングには1シークエンス分のライブ音源も収録(ネイティブダンサー~セントレイ~アドベンチャー)。こちらもCDで聞く音とはまた違ったフレーズがアドオンされていたりして興味深い。こちらもオススメだ。
http://natalie.mu/news/show/id/26312
3月にはニューアルバムも発売。そしてその後は全国13都市を回るツアーも開催。初回生産盤にはツアーの抽選予約ができるご案内が封入されている(24日まで)ので、ライブに行きたい人はCDを即GETすべき。
アルクアラウンドPV。僕がいままで見たPVの中でも3本の指に入るくらいのかっこよさ。こちらも必見。
続いて紹介するのはこちら。
クレジットを見ると、曲を書いているのは岸田繁だが、くるり流のユーミンサウンドを目指したようなテイスト。ギターのリフが真ん中を貫いているものの、根っこはニューミュージック、な曲。明るいさわやかな曲で、これはやっぱりユーミンの歌声によるものが大きいように思う。途中でユーミンが主旋律をとるために転調したり、ブリッジ部分ではいきなりくるりっぽいメロディラインに落とし込んだりする所も色々と工夫されていて面白い。
このシャツを洗えば、パッケージとしては”書籍”として販売されており、CDショップではなく本屋で売っている。自分は有隣堂で買いました。
信じられない・・・ [その他]
フジファブリックのボーカル、志村正彦が急死・・・。
http://natalie.mu/news/show/id/25685
信じられない・・・。
COUNTDOWN JAPAN 09/10、30日に出演予定だったので、見るつもりでいました。大変残念です。
http://www.hit-r.com/fujifabric/
オフィシャルサイトによると、病名不詳、享年29歳。若すぎる。
http://natalie.mu/news/show/id/25685
信じられない・・・。
COUNTDOWN JAPAN 09/10、30日に出演予定だったので、見るつもりでいました。大変残念です。
http://www.hit-r.com/fujifabric/
オフィシャルサイトによると、病名不詳、享年29歳。若すぎる。
school food punishment「light prayer」 [CHECK!]
「light prayer」はアニメ「東のエデン」劇場版のために新たに書き下ろされたナンバー。「futuristic imagination」同様、せつなくてスピード感溢れるメロディラインは「東のエデン」のテーマ曲となるにふさわしい。
ただ前作の「sea-through communication」と同じく、アレンジは江口亮1人のクレジット。そのせいか、この曲もインディーズ時代にあったエレクトロニカ特有の浮遊感や立体感を感じない、ただのデジタルロックになってしまっている。アレンジそのものは豪華になり、音色もsfpらしい音が入ってきているけれども、それが逆に縮小再生産的、自らが自らの音をパクっているような印象を与える。
なお初回限定盤はDVDケースとなっており、羽海野チカの描く主人公の滝沢朗がジャケットデザインとして用いられている。
http://www.sfp-sound.com/ オフィシャルサイト。
http://www.juiz.jp/アニメ「東のエデン」のWEBサイト。現代社会が抱える問題に、果敢に挑んでいこうとしている姿勢がいい。現在は劇場版Ⅰが上映中で、3月に完結編として、劇場版の第2弾が若干延期となったものの、公開される。
東京事変「能動的三分間」 [CHECK!]
一言で言えば、スタイリッシュ。メンバーおのおののプレイは相変わらずトリッキーで個性的なのにも関わらず、抑揚や熱情は極力抑えられ、タイトな演奏となっている。サビの浮雲のコーラスもクールで透明感があり洗練された印象をあたえる。そして3分間ぴったりに終わる小気味のよさ。まさに”大人な”楽曲だ。
カップリングの「我慢」は伊澤一葉の楽曲。歌詞が大阪弁だし、途中でいきなりサンバになってみたりと遊び感覚満載だが、これだけ場面展開の激しい楽曲をサラリとした感覚で聞き流せるのは演奏がハイレベルだから。まさに大人の遊び的な1曲。
http://www.emimusic.jp/tokyojihen/ 東京事変オフィシャルサイト。ロングインタビューが掲載されているが、新曲のことやアルバムのテーマという「スポーツ」についても語られているので、要チェックだ。また、この楽曲と共に出演しているグリコ ウォータリングキスミントガムのCMも視聴可。
そして、年末のCOUNTDOWN JAPAN 09/10に出演(30日)、来春には待望のLIVEツアー”ウルトラC”が始まります。都内は5/11・12の東京国際フォーラム。どちらもチケット取りました。行きます。
グリコ ウォータリングキスミント
喫茶ボッサ vol.1@モナレコード(倉橋ヨエコイベントの紹介) [その他]
昨年7月に「廃業」という形で、およそ8年に渡る音楽活動にピリオドを打った倉橋ヨエコ。
彼女の音楽を愛するファンの方々が集まり、こんな素敵なイベントを開催してくれます。
**********************************************************
喫茶ボッサvol.1
○日時:2009年12月30日(水)
open11:00/close14:30
○会場:下北沢モナレコード
http://www.mona-records.com/
○チャージ:500yen(フード・ドリンク別)
○DJ&VJ:
waku/soeko/...and more
○staff:
waku/soeko/だら/ねね赤/ちゃムラ/なめか
ん/アキオ/...and more
○event official blog
http://kissabossa.jugem.jp/
○お問い合わせ
kissabossa@gmail.com
2008年7月に惜しまれつつ廃業した、自称シャバダ歌謡歌手、倉
橋ヨエコ。
未だ彼女の音楽を求めるファンは後を絶たない。
「再び、倉橋ヨエコの世界をみんなで共有したい」
「倉橋ヨエコを知ったときは既に廃業後で、どんなライブだったか知り
たい」
「鬼まんじゅうって何!?」
そんな声に応えるべく、ヨエコファンによる、ヨエコファンのためのイ
ベント
「喫茶ボッサvol.1」を、彼女もLiveをしていたお馴染み
のあの場所、
下北沢は“モナレコード”にて開催!
記念すべき第1回目は、昼下がりのまったりカフェ形式でお送りします。
全国のコアファンにご協力をいただいて集めた垂涎の?レアグッズを展
示、
ヨエコが夜な夜なぶつぶつ「おいしい・・・」と呟いていた、
あのドリンクの提供や、なななんと、某名古屋フードも勢い余って上京!?
音楽・映像・装飾などでヨエコカラーに染め上げてお待ちしております!
ヨエコへの思いを“ぶつぶつ”しがてら喫茶ボッサしませんか?
※ご本人の登場はございません。あしからず。
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彼女の音楽を愛するファンの方々が集まり、こんな素敵なイベントを開催してくれます。
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喫茶ボッサvol.1
○日時:2009年12月30日(水)
open11:00/close14:30
○会場:下北沢モナレコード
http://www.mona-records.com/
○チャージ:500yen(フード・ドリンク別)
○DJ&VJ:
waku/soeko/...and more
○staff:
waku/soeko/だら/ねね赤/ちゃムラ/なめか
ん/アキオ/...and more
○event official blog
http://kissabossa.jugem.jp/
○お問い合わせ
kissabossa@gmail.com
2008年7月に惜しまれつつ廃業した、自称シャバダ歌謡歌手、倉
橋ヨエコ。
未だ彼女の音楽を求めるファンは後を絶たない。
「再び、倉橋ヨエコの世界をみんなで共有したい」
「倉橋ヨエコを知ったときは既に廃業後で、どんなライブだったか知り
たい」
「鬼まんじゅうって何!?」
そんな声に応えるべく、ヨエコファンによる、ヨエコファンのためのイ
ベント
「喫茶ボッサvol.1」を、彼女もLiveをしていたお馴染み
のあの場所、
下北沢は“モナレコード”にて開催!
記念すべき第1回目は、昼下がりのまったりカフェ形式でお送りします。
全国のコアファンにご協力をいただいて集めた垂涎の?レアグッズを展
示、
ヨエコが夜な夜なぶつぶつ「おいしい・・・」と呟いていた、
あのドリンクの提供や、なななんと、某名古屋フードも勢い余って上京!?
音楽・映像・装飾などでヨエコカラーに染め上げてお待ちしております!
ヨエコへの思いを“ぶつぶつ”しがてら喫茶ボッサしませんか?
※ご本人の登場はございません。あしからず。
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タグ:倉橋ヨエコ
東川亜希子「耳にフワァー発売記念!おもいっきりワンマンライブ!」@渋谷7th FLOOR [LIVE!LIVE!]
先月(10月)28日に発売された東川亜希子のニューアルバム「耳にフワァー」のレコ発ワンマンということで、渋谷7TH FLOORに行ってきた。こちらのライブハウスにお邪魔するのは始めてだと思う。
下北沢440のような、カフェを若干ライブハウス向けに大きくしたような雰囲気だが、440と比べると1人あたりの椅子はゆったりとした感じで、後方のバーカウンターも広くとられている。ただ舞台も低いし、基本的にはアコースティックなライブをやるのに向いたハコだと思う。
約15分程押したが、サポートメンバーを従えて東川亜希子が登場。それぞれの楽器が音合わせをしているような感じから、まずは「各駅停車にゆられて」をプレイ。なんとなく声がくぐもったような感じだったのだが、実は楽屋で笑いすぎてきちんと声が出せなかったのだそうだ。
バンドメンバーは、ギターがトルネード竜巻のフタキダイスケ、ドラムスは神谷洵平、ベースがヨシンバの吉井功、そしてキーボードは田中佑司という布陣。他ゲストとして、ヒックスヴィルの中森泰弘が加わるなど、豪華なメンバーとなった。
この中でも特にキーボードの田中佑司は、Nordの他にビブラフォンやピアニカ、そして「ごめんなさい」でのギロ等、色々な楽器を弾くし、キーボードとしてはサンプラーを利用したSE的な音色を駆使し、ある時は東川バンドの核となるサウンドとなり、またある時は狂言回し的な存在でもあり、そしてプレイヤーとしてだけではなく、MCの時等はいじられ役となり、たまたま色々な楽器の位置決めの中で舞台のセンターを陣取っただけなのであるが、ある意味主役の東川亜希子の上を行く存在だった。
本来は所用で遅刻し、5曲目くらいから参加する予定だったとのことだが、彼がいなかったらこのライブの感想も随分違っていたものになっていただろう。
ライブの中盤では1stアルバム「ナミナミ」の中から「マメ」と「Melody」をバンドバージョンで披露。ピアノのみで構成されたこのアルバムは、聞いているうちに他の楽器が鳴っている様な気がしてくる作品だったが、もしかすると本当はこんな風に味付けしたかったのかも、というような思いで聞いていた。
この日は2部構成で、第1部は「クリスマスの日」というアップテンポなナンバーで終了。「クリスマスの日」では田中佑司の弾くシンセベースも印象的だった。
第2部は弾き語りから。「私のカントリー」・「わたぼうし」の2曲。のんびりした曲調だがフォルテッシモな、元気のあるピアノを堪能。
次に再びギターのフタキダイスケが加わって、「クリームシチュー」を演奏。それが終わると、アルバムのうちの6曲をプロデュースしたという小西昭次郎がドラムスに加わり、吉井功とヒックスヴィルの中森泰弘も加えて、「花束」、「初恋なのに」そして「いつも笑って」の3曲を演奏。90年代前半に流行ったギターポップのサウンドを彷彿とさせる演奏で賑やかに本編を締めくくった。
アンコール1曲目はアルバムでは唯一やっていなかった曲の「A Storyteller」を演奏。アルバムと比べるとまるでロッカバラードのような、重みのあるサウンド。ここで小西は退場し、代わりに神谷洵平が再びドラムの席につき、田中佑司も加わって、ラストは「東京暮らし」で締めくくった・・・
・・・はずだったが、急遽東川本人の希望により、声がおかしかったことに加え、うまく行かないことに慌てたのか2番を吹っ飛ばしてしまった、1曲目の「各駅停車にゆられて」をもう一度演奏。今度はバッチリ決めて本当の大団円となった。
セットリスト
各駅停車にゆられて
アルパカの夏
さよなら加瀬亮
Best Friend
February ,you wave
ごめんなさい
マメ
Melody
クリスマスの日
新しい家
私のカントリー
わたぼうし
クリームシチュー
花束
初恋なのに
いつも笑って
-encore-
A Storyteller
東京暮らし
各駅停車にゆられて
前作に引き続きのバンドサウンドによるアルバムだが、ピアノ弾き語りアルバムから単にバンドになりました的な前作に比べると、エレクトロニカ的な要素を加えた今作の方が曲、アレンジともにバラエティに富み、かつ東川亜希子の独特の歌声、そしてピアノの音色とうまく溶け込んでいる。
下北沢440のような、カフェを若干ライブハウス向けに大きくしたような雰囲気だが、440と比べると1人あたりの椅子はゆったりとした感じで、後方のバーカウンターも広くとられている。ただ舞台も低いし、基本的にはアコースティックなライブをやるのに向いたハコだと思う。
約15分程押したが、サポートメンバーを従えて東川亜希子が登場。それぞれの楽器が音合わせをしているような感じから、まずは「各駅停車にゆられて」をプレイ。なんとなく声がくぐもったような感じだったのだが、実は楽屋で笑いすぎてきちんと声が出せなかったのだそうだ。
バンドメンバーは、ギターがトルネード竜巻のフタキダイスケ、ドラムスは神谷洵平、ベースがヨシンバの吉井功、そしてキーボードは田中佑司という布陣。他ゲストとして、ヒックスヴィルの中森泰弘が加わるなど、豪華なメンバーとなった。
この中でも特にキーボードの田中佑司は、Nordの他にビブラフォンやピアニカ、そして「ごめんなさい」でのギロ等、色々な楽器を弾くし、キーボードとしてはサンプラーを利用したSE的な音色を駆使し、ある時は東川バンドの核となるサウンドとなり、またある時は狂言回し的な存在でもあり、そしてプレイヤーとしてだけではなく、MCの時等はいじられ役となり、たまたま色々な楽器の位置決めの中で舞台のセンターを陣取っただけなのであるが、ある意味主役の東川亜希子の上を行く存在だった。
本来は所用で遅刻し、5曲目くらいから参加する予定だったとのことだが、彼がいなかったらこのライブの感想も随分違っていたものになっていただろう。
ライブの中盤では1stアルバム「ナミナミ」の中から「マメ」と「Melody」をバンドバージョンで披露。ピアノのみで構成されたこのアルバムは、聞いているうちに他の楽器が鳴っている様な気がしてくる作品だったが、もしかすると本当はこんな風に味付けしたかったのかも、というような思いで聞いていた。
この日は2部構成で、第1部は「クリスマスの日」というアップテンポなナンバーで終了。「クリスマスの日」では田中佑司の弾くシンセベースも印象的だった。
第2部は弾き語りから。「私のカントリー」・「わたぼうし」の2曲。のんびりした曲調だがフォルテッシモな、元気のあるピアノを堪能。
次に再びギターのフタキダイスケが加わって、「クリームシチュー」を演奏。それが終わると、アルバムのうちの6曲をプロデュースしたという小西昭次郎がドラムスに加わり、吉井功とヒックスヴィルの中森泰弘も加えて、「花束」、「初恋なのに」そして「いつも笑って」の3曲を演奏。90年代前半に流行ったギターポップのサウンドを彷彿とさせる演奏で賑やかに本編を締めくくった。
アンコール1曲目はアルバムでは唯一やっていなかった曲の「A Storyteller」を演奏。アルバムと比べるとまるでロッカバラードのような、重みのあるサウンド。ここで小西は退場し、代わりに神谷洵平が再びドラムの席につき、田中佑司も加わって、ラストは「東京暮らし」で締めくくった・・・
・・・はずだったが、急遽東川本人の希望により、声がおかしかったことに加え、うまく行かないことに慌てたのか2番を吹っ飛ばしてしまった、1曲目の「各駅停車にゆられて」をもう一度演奏。今度はバッチリ決めて本当の大団円となった。
セットリスト
各駅停車にゆられて
アルパカの夏
さよなら加瀬亮
Best Friend
February ,you wave
ごめんなさい
マメ
Melody
クリスマスの日
新しい家
私のカントリー
わたぼうし
クリームシチュー
花束
初恋なのに
いつも笑って
-encore-
A Storyteller
東京暮らし
各駅停車にゆられて
東川亜希子「耳にフワァー」
- アーティスト: 東川亜希子
- 出版社/メーカー: ミディ
- 発売日: 2009/10/28
- メディア: CD
前作に引き続きのバンドサウンドによるアルバムだが、ピアノ弾き語りアルバムから単にバンドになりました的な前作に比べると、エレクトロニカ的な要素を加えた今作の方が曲、アレンジともにバラエティに富み、かつ東川亜希子の独特の歌声、そしてピアノの音色とうまく溶け込んでいる。
タグ:東川亜希子